日本語教師はやめたほうがいいと言われる噂は本当かな。危ない・やばい・オワコンな仕事なの?
日本語教師に国家資格化も決まり、働くために資格を取ろうという方が増えています。
ただ、気になるのが「日本語教師はやめたほうがいい」や「食えない」「危ないヤバイ業界」という噂があること。
そういう噂を聞くと、日本語教師になろうかどうか迷ってしまいますよね。
そこで、このコラムでは日本語教師はやめたほうがいいと言われる理由を紹介します。
日本語教師として働いていたからこそ分かる、日本語教育業界の問題点もお伝えします!
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なお、すぐに日本語教師はやめたほうがいいと言われる理由や、日本語教師になるのはやめたほうがいいのかは、こちらから読み飛ばしてくださいね。
日本語教師
プロフィール
「420時間の日本語教師養成講座」を終了して、英語を話す人に教える日本語教師として働いていました。
ニュージーランドにも在住していたこともあり、日本語の楽しさ・素晴らしさを実感しました。
このサイトでは、日本語教師を目指している方向けに役立つような情報をお伝えしています。
さらに詳しいプロフィールは、コチラへ。
日本語教師はやめたほうがいい噂の理由
まずは、日本語教師はやめたほうがいいと言われる噂は本当か調査してみました。
私は高校生のころに日本語教師になりたいと思い、大学では日本語学、日本語教育学を学んできました。 しかし、お恥ずかしい話なのですがいざ将来を本格的に考えるとなったときに安定性のなさから新卒でいきなり日本語教師になるのは危険だと判断しました。
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調査して分かった日本語教師はやめたほうがいいと言われる理由は、以下のとおりです。日本語教育業界がオワコンとも言われる理由ですね。
- 非常勤の日本語教師が多い
- 授業準備に時間がかかる
- 教師の給料が上がらない
- 生徒の学費を高くできない
- ボランティア感覚の人もいる
非常勤の日本語教師が多い
専任講師ならそこそこ給与が安定してもらえますが、多くの非常勤の日本語教教師は生徒数によっても授業のコマ数が変わりやすいので、不安定になりがちです。
下記は文化庁による「日本語教師の資格創設にかかる状況調査」の結果報告です。
法務省告示校でも同様の割合ですね。つまり、一般的な会社であれば少数の社員がパート・アルバイトで学校を運営していることになります。
そうなると、非常勤の方が急に辞めてしまったりすると常勤の日本語教師の負担が増えてしまいます。
ただ、学生の増減によっても必要な教師数が違うので仕方ない側面はあります。
授業準備に時間がかかる
未経験や経験が浅い人がどうしても授業の準備をどこまでやればいいか分からないので、コスパが悪くなります。
そういった方が多くなるにつれて、実労働時間に対して稼げないと言われることになります。
ただ、これが2~3年ぐらい経験を積むと、教案と呼ばれる教える手順書のストックが増えてくるので、準備の時間も少なくなってきます。
教師の給料が上がらない
初任給などは他の一般企業と同程度もらえても、年代ごとに他の業界と給料や年収の差が大きくなる傾向があります。
そのため、必要とされているのに、業界として給料の伸びが少ないので日本語教師の業界はオワコンだよ、と言われることがあります。
例えば、30代や40代になって、周りの同年代の一般企業の社員と比べると低いと言われやすくなります。
下記は、文化庁による「日本語教師の資格創設にかかる状況調査」の結果報告です。
赤枠で囲った年収200万円~500万円の分布で全体の約7割を占めています。
特に、法務省告示校の常勤でも平均年収が300万円~400万円が一番多いのが分かると思います。次に200万円台の方も多いですね。
これが非常勤であれば尚更という感じでしょうか。そのため、一旦は日本語教師になったものの、年収が低いことに嫌気がさして退職してしまう大きな理由になっています。
特に、日本語教師は新卒よりも社会人経験者が多いので、過去の給料と比較してしまうことが多いのも理由です。
生徒の学費を高くできない
働く日本語学校にもよりますが、生徒さんが主にアジア圏から来日しているので学費を高くすることができないという根本的な問題も。
そのため、日本語教師の給料や非常勤講師の時給も低めとなってしまいます。
さらに授業の準備や生徒さんたちの生活指導みたいなこともやったり、先生たちのシフトも組んだりと、より多くの業務をこなすことも求められてきます。
だから、なんだか割りに合わないよなぁ、というのが実情を知った本音です。
ボランティア感覚の人もいる
実は、給料や待遇があまり改善されないのは、日本語教師をボランティアでやられている人も多いのも理由のひとつです。
そのため、旦那さんがいらっしゃったり、年金をもらえていたりと経済的には困っていない方たちなわけです。
例えば、下記のような意見があります。
だから、独身で1人で生活費も稼がないといけないといった割と若い先生たちには、仕事量に対して、給料や待遇はあまり期待できないことになります。
その上、新卒で日本語教師になると「転職しにくくなるので危ない」や「食えない」、「生活ができない」などの意見も見つかりました。
では、本当に日本語教師はやめたほうがいいのでしょうか。次に、結論をお伝えします。
【結論】日本語教師はやめたほうがいい?
結論として、日本語教師はやめたほうがいいというのは間違いです。
確かに日本で日本語教師として働く場合、専任の正社員なら月給で20万円以上(年収で約300万円)、非常勤で1コマ(45分)あたり単価は約1,200~2,500円です。
決して現状では給料が高いというわけでありませんが、今後、改善される見込みもあります。
さらに、下記の点で日本語教師には将来性があると言えます。
- 日本語教師の国家資格化
- 日本語教師の不足している
- 年配になっても活躍できる
日本語教師の国家資格化
現在、日本語教師の国家資格化(名称:登録日本語教員)が進められていて、令和6年には法制化されるという話もあります。
国家資格化すると、公示校では登録日本語教員が必要になるため、今のうちに日本語教師を目指す方も増えています。
日本語教師の不足
実は、この数年で留学生が日本に来日ができなかったため、多くの日本語教師が他業種へ転職してしまっている状況があります。
そのため、留学生が増えても日本語教師が不足しているので、未経験でも素質があれば就職ができる可能性が高くなっています。
年配になっても活躍できる
現在、日本語教師として活躍しているのは、30代以降であり、資格を持っていれば年齢に関わらず就職ができる可能性が高い業界です。
もちろん、給料や年収はもちろん大事ですが、日本語教師は年齢を重ねても働ける環境もあるので、チャンスともいます。
とはいえ、日本語教師の給料が安いと言われるとどうしようか迷ってしまいますよね。
これで日本語教師にならないほうがいいわけではないことは分かった。じゃあ、どの養成講座がいいか悩んだら、下記から人気講座の資料を取り寄せて比較しましょう!
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日本語教師になる資格の3つの取り方
実は、日本語教師として働くために資格は必要ありません。ただ、多くの求人情報では資格の取得が条件になっています。
実際に日本語を教える資格を得るためには、以下の3つの方法があります。
- 大学や大学院で日本語課程の修了
- 420時間日本語教師養成講座の修了
- 日本語教育能力検定試験の合格
大学や大学院で日本語課程の修了
大学や大学院で日本語教育の課程を修了する方法です。特に、告示校と呼ばれる日本語学校で日本語教師として働くには四大卒が必要です。
もし、四大卒の資格を持たれていない方や日本語を基礎から学問として学びたい方向けですね。
ただ、日本語教師として日本語課程を修了していることは大きな強みになります。時間に余裕があれば、大学や大学院で学ぶことも検討してみましょう。
420時間日本語教師養成講座の修了
四大卒あれば、420時間の日本語教師養成講座を修了するのが王道です。模擬授業もたくさんあるので、教育経験がない方でも実践を積むことができます。
ただ、費用が受講料として約50万円以上はかかる上に、最低でも6ヶ月ぐらいはかかるのが難点です。
自分にあった日本語教師養成講座を選ぶことが大切です。下記のコラムも参考にしてみてくださいね。
日本語教育能力検定試験の合格
日本語教育能力検定試験の合格は、費用が養成講座と比べると安く独学でも受験できるのが魅力です。
ただ、合格率が約26~30%と民間レベルの試験としては難しい上に、年に1回しか受験できません。
資格の合格ために日本語教育能力検定の対策講座を受講するのも方法のひとつです。
さらに、日本語教師になる方法を詳しく知りたいと思った方は、ヒューマンアカデミーの日本語教師養成の無料デジタル版資料が分かりやすくておすすめです。
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日本語教師に向いている人・いない人
日本語教師が向いている人・向いていない人をお伝えします。
向いている人 | 向いていない人 |
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日本語を論理的に考えられる人 日本語教師として海外で働きたい人 年齢を重ねても仕事をしたい人 | 高い給料や年収だけを求める人 異文化を受け入れられない人 教えていてイライラする人 |
日本語教師が向いている人
向いている人 |
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日本語を論理的に考えられる人 日本語教師として海外で働きたい人 年齢を重ねても仕事をしたい人 |
日本語を論理的に教えられる人
日本語を教える場合には生徒に論理的に説明できるようにならなければいけません。私たちが英語を学ぶ時も同じですよね。
母国話者にとっては話すことは当たり前でも非母国話者にとっては難しいので、そこは日本語を論理的に考え、そして説明できることが大切です。
日本語教師として海外で働きたい人
もともと外国人とコミュニケーションを取るのが好き、ワーホリなどで海外生活をした経験があることは日本語教師の素養としては大切です。
ただ、これから海外で働くなら日本語教師も日本人の特性を活かした職業のひとつです。
年齢を重ねても仕事をしたい人
日本語教師は年齢を重ねても活躍できる可能性が高いので、そこは若いうちに資格を取っておくのも考え方のひとつです。
将来、何か役立てる資格を取りたいと考えている人にとっても日本語教師は夢のある職業だともいえるでしょう。
日本語教師が向いていない人
向いていない人 |
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高い給料や年収だけを求める人 異文化を受け入れられない人 教えていてイライラする人 |
高い給料や年収だけを求める人
残念ながら、日本語教師として年収1,000万円などを得られているのは「大学で教えている」や「有名大手の企業案件を抱えてる」など、ごくわずか一部です。
一般的な日本語教師の給料や年収は高くはないので、お金だけが目的であれば途中で挫折する可能性が高いでしょう。
異文化を受け入れられない人
どうしても異文化を受け入れられない人は向いていません。
生徒さんたちが遅刻をしてきたり、授業中に何かを飲んでいたりしても、その子たちが育った国のルールで悪気なくやっていることも多々あります。
そのような場合に学校のルールがあるなら、まずきちんと説明して怒らないことが大事だと思います。
教えていてイライラする人
生徒さんの年齢もバラツキがあります。特に年配の方はなかなか新しいことが覚えられません。
あとは暗記自体が苦手、という生徒さんも少なくありません。なので、日本語教師は根気よくつきあうことが必要とされます。
なかには労働条件の義務として通う生徒さんもいるので、やる気がない場合も。
まず日本語教師の就職は日本語学校?
まず、日本語教師の就職先として一般的なのは日本語学校です。多くの方は、日本語教師の常勤や非常勤から始めます。
ただ、そのままだと現状では日本語教師の給料や年収が低いので、経験を積んだ後に次のレベルに上がるのも方法のひとつです。
- 大学講師
- 企業講師
- オンライン講師
大学のポストを狙う
最終的にオススメするのは、大学のポストを狙うことかなと思います。
これだと、だいぶ生活も安定してきて、やっと安定した仕事に就けたかなという感じになるかと思います。
大学でポストを見つけるなら、まずは人脈を作りましょう。日本語教師の仕事は9割近くが人脈からくるといっても過言ではありません。
特に大学などのポストは一般公募すると、応募が殺到してしまい手間なので、口コミや紹介から探したい学校も多いですね。
企業の出張授業を受け持つ
企業の出張授業を受け持つと給料や待遇が安定します。
私の知っている範囲だと、日本企業のラグビーチームの外国人に教えるとか、フィリピンからきたIT関連の仕事をしている研修生を教える仕事がありました。
これもちょっと注意が必要で学校を通してではなく、個人で仕事を取るほうがいいでしょう。
結局、日本語教師の方に入ってくるのが少なく、学校側が多くの取り分を得ていることもあるからです。
日頃からニーズがありそうな情報を得られるように日本語教師のネットワークを築くか、Twitterなどで求人を探しているのも方法のひとつです。
マンツーマンのオンライン授業
マンツーマンのオンライン日本語教師なら働く時間に自由がきき、最近は需要と共に時給も高めになっています。
準備時間も少なくて済み、割と高い料金を払える層に教えられるオンライン日本語教師というのは、これから伸びていく分野だと思われます。
日本語学校で非常勤で働きながら、オンライン日本語教師として働くのも方法のひとつです。
日本語教師のよくある質問
日本語教師のよくある質問をまとめてみました。
日本語教師で年収1000万は無理?
結論から言うと、日本語教師で年収1000万円は稼げることは可能です。但し、海外の大学や大学院で教授になるなど、方法は限られています。ただ、無理ではないので、年収1000万円を目指すもありでしょう。
日本語教師の離職率はどのくらい?
日本語教師の離職率について、具体的な数値の政府からの公式な発表はありません。
ただ、文化庁による「日本語教師の資格創設にかかる状況調査」の結果報告から特徴的なことが分かりました。
上記によると、1年未満、1~3年未満での勤続年数者が多く、逆に中堅からベテランの日本語教師が少ないことを意味しています。
まとめ:今から日本語教師はチャンスです!
今回のコラムでは「【日本語教師やめたほうがいい?】危ない・やばい・食えない噂」を紹介しました。
結論として日本語教師はやめたほうがいいと言われる理由は、「非常勤で不安定」「授業準備は勤務外になることも」「給料の伸びが悪い」「そもそも給料が低い」「ボランティア感覚の人もいる」でした。
日本語教師ははっきり言って給料が上がるステップが分かりにくく、実際に上がりにくいというのが個人的な感想です。
ただ、給料だけではない「やりがい」があるのも事実なので、それを分かった上で働くか、給料や年収を上げる努力をするかです。
そのためには非常勤より専任、専任より教務主任、教務主任より校長といった階層を経るか、大学やフリーランスとして働くことが現実的。
なので、キャリアアップを含めて、今の現状と将来の計画を考えておくことが若い日本語教師には求められているでしょう。
なお、日本語教師について詳しく知りたい方は、ヒューマンアカデミーの日本語教師養成講座のデジタル資料がすぐみ見れて分かりやすいのでおすすめです。