日本語教師としてJICA青年海外協力隊として海外に行きたい人向けです。

海外で働くならJICA(青年海外協力隊)として給料をもらいながら日本語教師として働けるらしい。必要な資格や英語力を知りたい。
海外で日本語を教えたいといっても、実際には海外で働くなら就労ビザなどが必要になるので簡単ではありません。
ただ、就労ビザのサポートを受けて実際に海外に行けるのが、JICA青年海外協力隊です。
では、JICA青年海外協力隊で日本語教師として派遣されるには、どうすればいいのでしょうか?
そこで、このコラムでは青年海外協力隊に選ばれるための必要な資格と英語力について紹介します。
なお、JICAに必要な英語力について知りたい方は、コチラへどうぞ。
日本語教師として海外で働けるJICAとは


JICAとは、独立行政法人国際協力機構 (JICA) が実施する海外ボランティア派遣制度(青年海外協力隊)です。
日本語教師に限らず、技能が必要な70ヶ以上の国・地域にすでに約3,200人以上を人材を派遣しています。
資料によると、中南米約40%、東南アジア約19%、東アジア約15%と全体の約74%が発展途上国と呼ばれる国・地域のエリアに集中しています。
もちろん、それらの国・地域以外に派遣される可能性もありますが、日本語教師にとして派遣されるのは各技能を持った人材が少ない国と言えるでしょう。
JICAの日本語教師として派遣される条件


海外で働くことができるJICAですが、誰でもなれるわけではありません。基本的に1次の書類選考と2次の面接などを突破する必要があります。
JICAで派遣されるための資格
JICAで日本語教師として派遣されるためには、一般的に言われている日本語教師の資格は必要です。
特に、シニア案件では実務経験が15年以上とされていて、ボランティアとはいえ、海外で人が労働するのは簡単ではありません。
ただ、派遣先によっては実務経験を条件としていない国・地域もあるので、説明会などに参加して質問してみましょう。
JICAとして働くための英語力
一般案件の応募に際して必要となる語学力は、英語なら中学卒業程度(英検3級もしくはTOEIC®スコア330点)です。
意外とスコアは高くはないと思われたのではないでしょうか。しかも、海外に派遣される前には講習会に参加が必須で、現地の言語を習得する機会があるので安心です。
ただし、採用の時点で応募者が多いと同じような経歴やスキルがあった場合は語学力が高いほうが有利なのはまちがいありません。
JICAの公式サイトに最新情報があるので、JICA公式サイト|国際協力機構で確認してみましょう。
JICA(青年海外協力隊)活動期間と内容


JICA青年海外協力隊は、20~45歳までの一般クラスとシニアクラスに分かれており、幅広い職種で活動を行っています。
青年海外協力隊の活動期間
派遣期間が原則2年間の長期案件(1年に2回募集)と約1ヶ月~1年間の短期案件との2種類があります。
青年海外協力隊の活動内容
学習者に対する日本語学校での授業他にも、日本文化紹介や日本語関連のイベント企画や実施など、現地の日本語教師などと協力して活動することが中心です。
日本語教師として派遣されますが、必ずしも日本語を仕事のために学ぶわけではないので、高いモチベーションをもって渡航するとガッカリするということも。
現地の日本語学校で日本語を教えるだけではなく、様々なイベントにも参加して楽しめる余裕が必要になるでしょう。
実際に、JICAでコンゴに派遣された先生も日本語に関わらない活動などにも積極的に参加していたとおっしゃていました。
JICA(青年海外協力隊)の手当や待遇


JICA海外協力隊の活動はボランティアが基本ですが、そうはいっても現地で生活をしていくことが必要になります。
青年海外協力隊の手当
そのため、給料というよりは手当が支給されています。主に、下記のような費用が支給されます。
【一般案件(派遣期間:1年~2年)】現地生活費、往復渡航費、現地業務費、協力活動完了金など。
例えば、訓練期間中や派遣期間中にも40,000円~50,000円/月×期間が支給されます。さらに現地での生活費も支給されます。
その他には、活動協力完了金として派遣期間を完了した人に対して、帰国時に一括支払いで月額20,000 円×派遣期間を支給されます。
青年海外協力隊の待遇
待遇としては、住居は原則として受入国政府又は配属団体から提供(現物支給)されることになっています。
この他にも、一時帰国費が支給される場合もあります。
派遣期間や派遣先によっても支給条件や支給内容が変わることがあるので、よく確認しておくことが大切です。
日本語教師になる資格を取得するには?


実は、日本語教師として働くために資格は必要ありません。ただ、多くの求人情報では資格の取得が条件になっています。
実際に日本語を教える資格を得るためには、以下の3つの方法があります。
- 大学や大学院で日本語課程の修了
- 420時間日本語教師養成講座の修了
- 日本語教育能力検定試験の合格
1.大学や大学院で日本語課程の修了
大学や大学院で日本語教育の課程を修了する方法です。特に、公示校と呼ばれる日本語学校で日本語教師として働くには四大卒が必要です。
もし、四大卒の資格を持たれていない方や日本語を基礎から学問として学びたい方向けですね。
ただ、40代から大学や大学院に入りなおすのは簡単ではないかもしれません。
2.日本語教師養成講座の修了
四大卒あれば、420時間の日本語教師養成講座を修了するのが王道です。模擬授業もたくさんあるので、教育経験がない方でも実践を積むことができます。
ただ、費用が受講料として約50万円以上はかかる上に、最低でも6ヶ月ぐらいはかかるのが難点です。
なお、どの講座がいいかは、別コラムのおすすめの費用の安い日本語教師養成講座も参考にしてください。
3.日本語教育能力検定試験の合格
日本語教育能力検定試験の合格は、費用が養成講座と比べると安く、独学でも受験できるのが魅力です。
ただ、合格率が約26~30%と民間レベルの試験としては難しい上に、年に1回しか受験できません。
なお、どの講座がいいかは、別コラムのおすすめの日本語能力検定試験の対策講座をどうぞ。
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日本語教師になるためのよくある質問


- 日本語教師は国家資格になる?
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現在、日本語教師が国家資格になるのは令和6年度の予定で検討がされています。
なお、日本語教師の国家資格化については、登録日本語教員の最新情報のコラムをどうぞ。
- 帰国して日本語教師として就職できる?
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日本語教師になったばかりだと、授業準備・宿題や引き継ぎなどの色々な対応などで時給にすると、かなり低くなってしまいます。
ただ、給料が安いと言われますが、仕事を新しく始めることができる日本語教師はコスパ最強の40代の資格ともいえます。
それでも日本語教師はやめがほういいと意見もあるので、詳しくは別のコラムも参考にしてくださいね。
JICA青年海外協力隊で日本語教師まとめ
今回のコラムでは「【JICA青年海外協力隊で日本語教師】必要な資格と英語力」を紹介しました。
JICA青年海外協力隊で日本語教師として派遣されるには、一般的な日本語教師の資格と多少の語学力があれば応募することは可能です。
ただ、書類選考や面接など厳しい採用基準と希望者が多いと競争になるので、誰でもなれるわけではありません。
しかも、派遣される国・地域は主に発展途上国になるので、この環境に慣れない人は向いていないといえます。